TATEYAMA
この計画は、房総半島南端の館山市内の海に近い東側と南側が道路の鋭角な形状を持つ南北に長い敷地に建つ60代のご夫婦のための住宅である。建物は、居住空間に太陽光と通風を確保する外部空間(外室)を取込んで空間を分節し、心地よい距離感をつくりだすことを考えた。居住空間は、細長いヴォリュームに、様々な高さに設定された外室を互い違いに切り込むように挿入することで、生活行為を緩やかに規定するスペースをつくり出している。そして、外室によって分節された外観は、小さい箱の連続体のようになり、外室を囲むガラスが何重にも輻輳する内部空間は、ひと繋がりの空間でありながら、多様な距離感をつくり出す縦列連鎖空間となった。
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