ABIKO
東京近郊の我孫子市に建てる３０代夫婦のための住宅である。クライアントの要望は、明るく大きなリビングで趣味の家具コレクションに囲まれた空間である。敷地は、台地と台地に挟まれた谷底低地に位置した軟弱地盤であり、南側は緑道を介して約５Mの高低差のある土地である。上部に持ち上げられたリビング空間は、周囲からの視線が入らない位置に、大きな開口を設けたヴォリユームを大きく持ち出した構成とした。コンクリートによるモノコックなフォルムは、リビングや予備室、キッチンなどの必要な空間ヴォリュームに従って外形を膨らましたり、絞ったりして決定している。矩形のプランでは感じられないデリケートな自然光の反射と屈折による内部空間は、滑らかに繋がる面の構成によって空間は緩く分節され、多様なシークエンスを創りだす。
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